これを読む前にデザインを依頼してはいけません!効果的なデザインの真実とは?



「デザインとは
ある問題を解決するために

思考・概念の組み立てを行い

それを様々な媒体に応じて
表現することと解される。」

デザインについて
Wikipediaより引用

上記の言葉をかみ砕くと

デザインには

①問題解決
②思考・概念の組み立て
③見た目

…の要素があり



デザインとは
問題を解決するために
思考・概念を組み立てて
設計と表現を行うこと
…のようです。



ですが、現在、
広告の「デザイン」と
呼ばれるものは

「表現」のみに
重点を置いたものが
多いように見受けられます。



しっかりと
デザインされたものであれば

なぜこの要素を取り入れたのか?
なぜそのような表現をしたのか?

…を明確に説明できるはずです。



そこでこれから
村山が作成した
ポスター兼チラシの
クリエイティブを事例に

デザインについて
ご説明させていただこうと
思います。



まずはコンセプトを決めないとね…
…ってことで

あなたがもし
マーケティングやセールスを
学んだことがあったとしたら



【人は感情でモノを買い
それを理屈で正当化する】



という言葉を
聞いたことが
あるかもしれませんね。



この言葉が指しているのは…



人は、欲求を満たすために
「買い物」という行動をする。

「理想の結果や
変化を手に入れたい」

…という

感情が動いたときに
モノを買う(行動する)。



そして自分や他の人を
納得させる理由を考え出し

「自分の判断は正しかった」と
正当化するもんだ…



ということです。

だから
まずは感情を動かす表現が
必要なんですね。



はい。
今回の村山のチラシの
エモーショナルポイントは…



「きみと
一緒に過ごせる大晦日は
あと何回あるのだろう…」

の部分です。



親ならば誰しも
いつかは子供が自分たちのもとから
巣立っていくことを知っています。

でもそれはずっと先のこと…
なんて思っているはずです。



ところが
一緒に過ごせる大晦日は
実は数えられる程度の回数しか
ないことに気がつかせます。



そうなれば
親としてはいい思い出を
作ってあげたいと思うもの。



いい親としての
役割を果たしたい…というのは

愛する人を守りたいとか
社会的に認められたいという

人間の基本的な欲求に
直結しているので
めちゃくちゃパワフルなのです。



よし。
ターゲットは家族連れ。
コンセプトは「家族の思い出」で行こう。



じゃあ
このコンセプトをどうやったら
ターゲットの頭の中に
視覚的に実演させられるかな?

写真を撮影し思い出を残す
というシチュエーションならば
イメージいやすいはず…



と考え

画像を写真のように
白枠で囲んだものを
アイキャッチに採用。



被写体は
鐘つきをしている子供たち。

自分のお子さんに重ねやすいよう
男の子と女の子のお二人に
モデルさんになってもらいました。



人間は
画像中の被写体の人物が

見つめる先を
自分も見てしまう傾向がある…

ということが

科学技術の進歩で
分かっています。



なので
和尚さん、子供たちの
視線の先に

重要なコピーを設置しました。



さて…
お次は画像を見た後の
視線の動き方にちついて…

人の視線の流れは
画像を見てから

その画像の下に移ります。



なので
画像の真下に

国宝・瑞巌寺で
「除夜の鐘つき」を体験し…

思い出に残る

大晦日を過ごしたい人は
他にいませんか?



という

プリヘッド
(ヘッドライン〈大見出し〉の上にある
ヘッドラインを補助する小見出しのこと)

を入れてあります。



このプリヘッドは

家族のいい思い出作りができる
…という
ベネフィット(望みの結果)を
提示し

「他にいませんか?」の表現で
自分以外の人はたくさん
そのような恩恵を受けているんだ…

ということを暗示させています。

そして
「自分も出遅れたくない‼」
という感情を刺激します。



次に
「除夜の鐘 in 瑞巌寺」
を一番目立つヘッドラインにし

何を体験できるのかを
明確に伝えています。



書体は明朝体で
瑞巌寺のもつ品格を表現。

フォントカラーは青で
他より目立つようにする意図と

静寂さや清涼感、
夜の透明な空気感を持たせています。



その下の3つ並んだ画像も
思い出のコンセプトに沿って
写真のフレームをつけました。

この3つの画像は
実は理屈の部分の要素です。

つまり
家族に「鐘つきに行こう」と
説得するための理由です。



◎家族写真が撮ってもらえるよ!

(家族写真って誰かが
カメラマンを
やらなくちゃならないので
中々チャンスが少ないものなのです)



◎おいしいものが食べられるよ!

(これも生存のための欲求に
直結しています)



◎みかんももらえるよ!

(プレゼントって
嬉しいものですよね♪)



こうして
家族を説得するための理由を
あらかじめ用意してあげると

ターゲットとしては
理由を自分で考えなくて済む
ものなので
行動してくれやすいのです。



はい。
まだ気を抜いてはいけません!

ここで

「でも参加費がかかるかも…」
なんて心配させると
来てもらえる確率が
グッと下がります。



なぜかというと…

わざわざ自分で手間暇をかけて
主催者に問い合わせをし
確認しよう…

なんて
思う人はごく少数なもの
だからです。

「行かない」って選択をした方が
問合せするより圧倒的にラクですから…



なのでしっかり伝いたい要素は
アイコン化して
一目で分かるようにしておきます。



それでめちゃくちゃ基本なのですが

背景は白。
文字は黒。

これが一番読みやすい。

科学的にも結果が出ています。




なので
文字情報の背景は
白をベースにデザインしました。



あとは
広告に対し

「連絡先くらいちゃんと
掲載しておいてほしい」

と考えている人が多数派である…
という調査結果もあります。



「これくらい分かるだろう」とか
「デザイン上見た目が悪くなる」

なんて理由で
連絡先を入れないのは
好感度が下がることが分かっています。

(好感度や
イメージをアップさせたい

という目的で作った広告が
やりがちなのが
痛々しいところですが…)



そんなところを
意識してデザインしております。



ご自分でデザインする場合も
業者に依頼する場合も

「なぜそのようにしたのか?」
を明確にすることで
効果的なデザインに
近づくことでしょう。



最後に誰もが知るこの人の
有名な名言をご紹介しましょう。



「デザインとは、
単にどのように見えるか…
どのように感じるか…
ということではない。

どう機能するかだ。」

by スティーブ・ジョブズ



さて…
あなたの広告のデザインは

どんな目的があり
どのような組み立て方をし
なぜその表現を採用しましたか?



追伸

おっと!
ヤバいヤバい!
目的書くの忘れてました(^^;)

目的はもちろん
鐘つきに来てもらうこと…!
それだけです( ー`дー´)キリッ



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